シクラメンの管理の仕方

サクラソウ科シクラメン属の球根タイプの多年草

シクラメンは北アフリカから中近東、ヨーロッパの地中海沿岸地域原産の球根植物になります。一般的に流通しているシクラメンは原種を改良した園芸植物です。ミニシクラメン(ガーデンシクラメン)は日本の戸外でも楽しめますが、鉢物のシクラメンは耐寒温度は5度程度ですので、開花期になる12月から5月までは室内で管理することになります。と言っても20度をはるかに超えてくると逆に暑つ過ぎるために葉を落として休眠期に入ってしまいます。したがって室内でも暖かい暖房の効いた室内は苦手なので、室内でも比較的涼しい所が適しています。特にエアコンの風が直接当たるような所だと乾燥してしまうのでさらに良くありません。

長期にわたって花を咲かせるためにはレース越し程度の明るい陽に当ててあげることが必要なので、窓辺などで管理するのがベストとなります。今咲いている花を楽しむだけなら比較的暗い玄関でも大丈夫です。

また、シクラメンは花を咲かせながら長期にわたって生長していきますので、液体肥料などを週1回程度あげるといいでしょう。水は鉢土が乾いたらたっぷりあげましょう。でも、水が乾かないうちにあげると根腐れを起こすので、毎日あげていつもジメジメさせていてはいけません。乾かし過ぎると水枯れで、花茎も葉もぐったり垂れてしまいますので、タイミングを見計らった水やりが必要になります。萎れてしまったら、水をたっぷりあげて新聞紙などで包んで、半日程度置いておけば復活してくれますので大丈夫です。水やりの時間は朝夕(夜)の寒い時に冷たい水をあげるのではなく、少し温まった時間帯にあげるといいでしょう。

咲き終わった花は下の写真ように”しべ”がピンと一本立って実が膨らんできます。蕾は三角の閉じた花びらが突き出ていますので、間違えないようにしましょう。タネをつけると株は消耗しますので、花びらが変色してきた花はタネをつかせないように早めに株を押さえながら株元から茎を回しながら引き抜きましょう。 

5月になったら、花茎がしおれ、葉が黄色くなってだんだんと抜けてきます。休眠期に入った証拠です。そうなったら戸外の雨の当たらない所に置いて、8月いっぱいのでは完全に水を切ります。休眠してしまうので、日陰で構いません。9月に入ったら(できたら植え替えをして)、陽のよく当たる所に出して水や肥料をあげましょう。だんだんと球根の表面にピンク色の芽が見えてきます。次第に葉が展開して、花芽も着いてきて12月になればまた花も咲き出します。

ポインセチアとシクラメンは同じ所に置いてはいけません。同じ時に水やりをしてはいけません。同じように肥料をあげてはいけません。冬越し後も同じように管理してはいけません。

ポインセチアの管理の仕方

ポインセチアの管理の仕方

ポインセチアはメキシコ高地原産の低木になります。赤と緑の葉がクリスマスカラーでクリスマスの定番な植物なので寒いのが得意なのかと思い勝ちですが、実は寒いのは苦手な植物なのです。葉の中心にある小さな黄色い部分が花で、その周りの葉(苞葉)が赤く色づくのです。

玄関先などの戸外に置きたいところですが、寒さが苦手な植物なので室内でも比較的暖かい所に置いて管理する必要があります。初夏から秋までがポインセチアの生長期で、陽が短くなるのを感知して休眠期に入り花を咲かせる植物で、シクラメンと逆になります。

したがって、冬場は休眠しているので、水やりはかなり控えめにする必要があります。鉢土が乾いてから2、3日くらい経ってから水をあげるようにしましょう。また、生長しているわけではないので肥料も必要ありません。また、花柄つみなども必要ありませんが、触ると葉や茎が折れやすく、また折れると白い樹液を出しますので、扱いには気をつける必要があります。

4月になったら植え替えをして、陽が良く当たる戸外に出し、長く伸びている茎を半分程度に切り詰めて肥料と水をたっぷり与えながら管理します。日照が12時間以下にならないと花芽が形成されませなんので、クリスマスの時に葉を赤くするには9月中旬から強制的に陽が短い環境を作ってあげる必要があります。9月中旬から2ヶ月間夕方5時ごろから翌朝8時ごろまで、段ボール箱などをかぶせて暗くしてあげる短日処理という作業が必要になります。

ポインセチアとシクラメンは同じ所に置いてはいけません。同じ時に水やりをしてはいけません。同じように肥料をあげてはいけません。冬越し後も同じよう管理してはいけません。

シクラメンの管理の仕方

初冬の庭

今までまるで色づいていなかったカエデも12月に入って急に紅葉してきました。