アブラムシ

アブラムシはアリマキとも呼ばれ、植物の花芽や葉芽や茎葉に取り付いて吸汁し、生育不良や病気を伝播さる他、甘いベトベトした排泄物を出すために葉や茎を黒くするスス病の原因にもなる害虫です。たくさんの種類のアブラムシがいて、特定の植物に取り付くものや広範囲の植物に取り付くものもいます。また、同じ種でも羽があるタイプもあり、緑色、黄色、黒、白など、色も形態もさまざまです。春に発生したアブラムシは雌だけで繁殖し、秋になると雄が出現して後尾をして通常卵で越冬します。暖冬の場合は2月ごろから出現しますが、通常は4月ごろから出現することが多いです。窒素分肥料の過剰投与はアブラムシを誘引するので気をつける必要があります。

 そのアブラムシを幼虫も成虫も食べる天敵がテントウムシです。テントウムシはアブラムシやカイガラムシを食べる肉食性タイプ(益虫)、うどんこ病を食べる菌食性タイプ(益虫)、ナス科の植物を食べる草食性タイプ(害虫)がいます。肉食の益虫にはナナホシテントウやナミテントウなどがいます。草食のテントウムシにはナスやジャガイモなどいろいろな野菜を食害するテントウムシダマシとも呼ばれるニジュウヤホシテントウやオオニジュウヤホシテントウなどがいます。ニジュウヤホシホシテントウは背面の光沢がありません。また、うどんこ病を食べてくれるキイロテントウやシロホシテントウという益虫のテントウムシもいます。また主に幼虫がタマカタカイガラムシを食べるアカホシテントウという益虫のテントウムもいます。殺虫剤の散布によって天敵の益虫も同時に殺してしまうので考慮が必要です。