コガネムシ(コガネムシ科スジコガネ)

コガネムシは成虫になると体長2センチほどになる食葉性の甲虫で、幼虫は土中で根を食べて成長します。近い仲間には鈍い光沢のある緑色のアオドウガネ、光沢のある茶色のドウガネブイブイ、小型のヒメコガネ、マメコガネなどがいます。近年都会で多く見かけるのが光沢のあるコガネムシになります。

成虫の寿命は30日ほどで、5月から8月ごろに活動します。夏頃に交尾して土中に数十個ずつ数日間にわたって産卵し、幼虫で越冬します。暖かくなると蛹を作り初夏に羽化して成虫になるというサイクルを繰り返します。

成虫は野菜から常緑樹や落葉樹など広範囲な葉を食害し、幼虫は土中で根を食害します。成虫、幼虫ともに個体数も多く、甚大な被害を及ぼす害虫になります。

成虫に対しては活動が不活発な朝方にスミチオンなどの殺虫剤の散布が効果的です。1週間程度なら予防効果も期待できます。幼虫に対しては鉢植えに対しては補殺が最も効果的ですが、庭の場合はダイアジノンやオルトランなどの顆粒状の殺虫剤を地面に散布して、土中に成分を浸透させることにより駆除することができます。寒い時期は土中深くに移動してしまうので秋や春先がいいのかも知れません。

コガネムシに似ている甲虫にカナブンやハナムグリがいますが、これらの甲虫は害虫ではありません。カナブンは体か角張っていて成虫の食べ物は主に樹液で幼虫も根を食べません。ハナムグリは小型で主に花の蜜や花粉を食べます。